定義
 「生化学辞典」(東京化学同人発行)によると、動物の結合組織を構成する主要タンパク質成分である。多細胞動物に存在する。単細胞の生物には見出されていない、と説明されています。
 プロテオグリカン同様細胞外マトリックスを構成し、細胞同士を結合しています。
種類
 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと番号がふられ、ヒトのコラーゲンとしては現在27種知られています。
 軟骨を構成するコラーゲンはⅡ型です。
存在部位
 真皮、靱帯、腱、骨、軟骨、基底膜等に存在しています。
 ヒトの場合、Ⅰ型コラーゲンの量が圧倒的に多く、約95%です。他の型のコラーゲン全てを合わせても5%程度より存在しません。
構造
 コラーゲンのペプチド鎖を構成するアミノ酸の配列は、―グリシン―アミノ酸X―アミノ酸Y― という規則性を有しており、グリシンが3残基ごとに繰り返しています。この配列は、コラーゲン様配列と呼ばれ、コラーゲンの特徴です。この1本のペプチド鎖はα鎖と呼ばれ、分子量は約10万ダルトンです。多くの型のコラーゲンでは、このペプチド鎖が3本集まり、お下げ髪を結うときのように撚られており、らせん構造を形成しています。このらせん構造をスーパーへリックスと呼んでいます。3本集まっているので、分子量は約30万ダルトンです。これがコラーゲンの構成単位であり、トロポコラーゲンと呼ばれています。
 Ⅰ型コラーゲンの場合、トロポコラーゲンの長さは約290nm、太さは約1.5 nmです。
 熱により3本のペプチド鎖がばらばらに解け、ゼラチンになります。このゼラチン状になることを、変性した、と言います。このゼラチン状になったトロポコラーゲンが、さらに分解したものがペプチドであり、最終的にはアミノ酸になります。元のトロポコラーゲンとは物理的にも、化学的にも大きく性質が異なります。
コラーゲン構造
アミノ酸組成
 Ⅰ型コラーゲンは、アミノ酸配列上3個目ごとにグリシンが存在しています。従ってグリシンが3分の1を占めています。プロリン及びヒドロキシプロリンが約22%、アラニンが約11%という構成になっています。ヒドロキシプロリンはコラーゲンに特有のアミノ酸です。
 一方Ⅱ型コラーゲンはグリシンの3分の1は変わりませんが、プロリン及びヒドロキシプロリンは約17%、アラニンが約9%と、やや低めになっています。